【監査法人ランキング2021】コロナ禍でも大手監査法人は利益確保

監査法人ランキング2021 - アイキャッチ(111-1)公認会計士

どうも、監査法人に勤務していたgordito(ゴルディート)です。

  • 大手監査法人の売上などのランキングを知りたい。
  • 公認会計士集団である監査法人をもっと知りたい。

このような疑問や悩みを解決できる記事になっています。

なぜなら、様々な観点から監査法人をランキングしたものを紹介するからです。

大手監査法人4法人のみのランキングです。

具体的には、売上・利益ランキング、人員数ランキングやクライアント数ランキング、日経225シェアランキング等を紹介します。

記事を読み終えると、監査法人に対する理解が深まります。

監査法人の各種ランキング(2021年版)

監査法人の各種ランキング2021年版 - (111-2)

当記事では、主に次のようなランキングを紹介します。

  • 売上・利益ランキング
  • 人員数ランキング
  • クライアント数ランキング
  • 日経225シェアランキング

また、各監査法人の情報は、主に次の書類等を基礎にしています。

それでは、各種ランキングを紹介します。

売上・利益ランキング

まずは売上や利益に関するランキングを紹介します。

各監査法人の業務収入(売上高)や利益は次の通りです(単位:百万円)。

トーマツEY新日本あずさPwCあらた
業務収入 A+B123,676104,037105,28154,856
 監査証明 A
 (割合)
83,223
(67.3%)
88,706
(85.3%)
83,296
(79.1%)
28,013
(51.1%)
 非監査証明 B
 (割合)
40,452
(32.7%)
15,331
(14.7%)
21,985
(20.9%)
26,842
(48.9%)
営業利益1,6216212,7982,499
経常利益1,8151,1802,3002,515
税引前当期純利益1,8151,4522,3002,500
当期純利益8253551,3051,851

トーマツのみ2020年6月〜2021年5月、その他の3法人は2020年7月〜2021年6月の実績。

業務収入ランキング

業務収入(売上高)ランキングは次の通りです(単位:百万円)。

業務収入
A
前期
B
前々期前期比(%)
A-B
トーマツ123,676114,592108,718+9,084(+7.9%)
EY新日本104,037102,00599,296+2,032(+2.0%)
あずさ105,281105,970100,493▲689(▲0.7%)
PwCあらた54,85654,34348,735+513(+0.9%)

業務収入=売上高だと考えてください。

業務収入ランキングの1位はトーマツです(前期、前々期と順位に変動なし)。

EY新日本、あずさも同じ水準ですが、トーマツは伸び率が良好で、3法人の中では頭1つ飛び抜けた存在になりそうです。

3法人の業務収入は大体1,000億円程度だと記憶しておいてよいでしょう。

一方、PwCあらたの業務収入は他の3法人の半分程度です。

一般には、これらの4法人を四大監査法人(大手監査法人とも言う)と呼びますが、業務収入の小さいPwCあらたを除外し三大監査法人という言い方をする人もいます。

なお、前期は全ての監査法人で業務収入が前期比で増加していましたが、当期はあずさだけ業務収入がマイナスとなっています。

後ほど紹介しますが、あずさは非監査証明業務が思うように伸びなかった模様です。

トーマツは、業務収入が前期比+7.9%と好調ですね。

いずれにせよ、コロナ禍の影響が懸念されましたが、大手監査法人の業績は悪くないですね。

監査証明業務ランキング

業務収入のうち、『監査証明業務』に関する部分は次の通りです(単位:百万円)。

監査証明業務
(監査証明割合)
A
前期
B
前々期前期比(%)
A-B
トーマツ83,223
(67.3%)
80,932
(70.6%)
77,601
(71.4%)
+2,291
(▲3.3ポイント)
EY新日本88,706
85.3%
86,001
(84.3%)
84,575
(85.2%)
+2,705
(+1.0ポイント)
あずさ83,296
(79.1%)
82,770
(78.1%)
78,285
(77.9%)
+526
(+1.0ポイント)
PwCあらた28,013
(51.1%)
26,104
(48.0%)
24,533
(50.3%)
+1,909
(+3.1ポイント)

監査証明業務ランキング(金額と割合)の1位はEY新日本です。

前期、前々期と順位に変動なし。

すべての監査法人で監査証明業務による収入が前期比で増加しているものの、トーマツは監査証明割合が前期比で若干低下しています。

コロナ禍においても、トーマツは非監査証明業務が好調だったことが伺えます。

非監査証明業務ランキング

業務収入のうち、『非監査証明業務』に関する部分は次の通りです(単位:百万円)。

非監査証明業務
(非監査証明割合)
A
前期
B
前々期前期比(%)
A-B
トーマツ40,452
(32.7%)
33,660
(29.4%)
31,116
(28.6%)
+6,792
(+3.3ポイント)
EY新日本15,331
(14.7%)
16,004
(15.7%)
14,721
(14.8%)
▲673
(▲1.0ポイント)
あずさ21,985
(20.9%)
23,199
(21.9%)
22,208
(22.1%)
▲1,214
(▲1.0ポイント)
PwCあらた26,842
48.9%
28,238
(52.0%)
24,202
(49.7%)
▲1,396
(▲3.1ポイント)

非監査証明ランキング(金額)の1位はトーマツで、非監査証明ランキング(割合)の1位はPwCあらたです。

前期、前々期と順位に変動なし。

トーマツを除く3法人で非監査証明業務による収入が前期比で低下しています。

非監査証明割合も低下。

トーマツだけ非監査証明業務も好調だったようです。

業務収入の内訳を確認すると各法人の特徴がわかりますね。

EY新日本は監査証明業務の割合が大きく(業務収入の約85%が監査証明業務に依存)、トーマツは非監査証明業務の割合が相対的に高く(業務収入の約30%が非監査証明業務によるもの)、あずさは両者の中間に位置しています。

PwCあらたは非監査証明業務の割合が非常に高く(業務収入の約半分)、この点に特徴があると言えます。

営業利益ランキング

営業利益は次の通りです(単位:百万円)。

トーマツEY新日本あずさPwCあらた
業務収入 A123,676
(+9,084)
104,037
(+2,032)
105,281
(▲689)
54,856
(+513)
営業利益 B1,621
(+487)
621
(+202)
2,798
(+346)
2,499
(▲339)
営業利益率 B/A1.3%
(+0.3ポイント)
0.6%
(+0.2ポイント)
2.7%
(+0.4ポイント)
4.6%
(▲0.6ポイント)

カッコ内は前期比です。

営業利益ランキングの1位はあずさで、営業利益率ランキングの1位はPwCあらたです。

PwCあらたが最も効率良く稼いでいることがわかりますね。

ただし、PwCあらたの営業利益率は5.2%→4.6%ヘと若干低下しています。

人員数ランキング

次に人員数に関するランキングを紹介します。

各監査法人の人員数(社員数や使用人数)は次の通りです(単位:人)。

トーマツEY新日本あずさPwCあらた
社員 A525(▲35)523(▲14)595(+3)168(+11)
 公認会計士478(▲31)513(▲14)559(+1)137(+5)
 特定社員47(▲4)10(±0)36(+2)31(+6)
使用人 B6,480(+287)5,163(+146)5,578(▲98)2,840(▲63)
 公認会計士2,568(+3)2,408(▲37)2,524(▲64)892(+4)
 公認会計士試験合格者等1,323(+32)1,255(+95)1,266(+28)578(▲52)
 監査補助職員2,433(+270)753(+1)1,039(▲47)1,237(+84)
 その他の事務職員等156(▲18)747(+87)749(▲15)133(▲99)
人員 A+B7,005(+252)5,686(+132)6,173(▲95)3,008(▲52)

カッコ内は前期比です。

社員の数ランキング

社員の数と内訳は次の通りです(単位:人)。

トーマツEY新日本あずさPwCあらた
社員 A525(▲35)523(▲14)595(+3)168(+11)
 公認会計士478(▲31)513(▲14)559(+2)137(+5)
 特定社員 B47(▲4)10(±0)36(+1)31(+6)
特定社員の割合 B/A9.0%
(▲0.1ポイント)
1.9%
(±0ポイント)
6.1%
(+0.4ポイント)
18.5%
(+2.6ポイント)

カッコ内は前期比です。

ここで言う社員は、監査法人の経営層(監査法人に対して出資)だと考えてください。

一般に『パートナー』と呼ばれる人たちです。

社員の数ランキングの1位はあずさです。

とはいえ、トーマツやEY新日本もほぼ同じ水準であり、3法人の社員数は大差ありません。

トーマツ、EY新日本の社員数は減少しているのに、あずさだけ増加しているので、少し差が出てきています。

PwCあらたの社員数は他の法人の3分の1程度です。

PwCあらたの社員1人当たりの業務収入は非常に高くなっています。

特定社員の割合ランキングの1位はPwCあらたです。

PwCあらたは非監査報酬の割合が非常に大きいと紹介しましたが、特定社員(公認会計士ではない社員)の割合も他の3法人と比較して大きくなっています。

PwCあらたは大手監査法人の中で、ちょっと毛色が違うことがわかると思います。

使用人の数ランキング

使用人の数と内訳は次の通りです(単位:人)。

トーマツEY新日本あずさPwCあらた
使用人 A6,480(+287)5,163(+146)5,578(▲98)2,840(▲63)
 公認会計士2,568(+3)2,408(▲37)2,524(▲64)892(+4)
 公認会計士試験合格者等1,323(+32)1,255(+95)1,266(+28)578(▲52)
 監査補助職員 B2,433(+270)753(+1)1,039(▲47)1,237(+84)
 その他の事務職員等 C156(▲18)747(+87)749(▲15)133(▲99)
監査補助職員等割合 (B+C)/A40.0%
(+2.3ポイント)
29.1%
(▲1.0ポイント)
32.1%
(▲0.5ポイント)
48.2%
(+0.5ポイント)

カッコ内は前期比です。

使用人の数ランキングの1位はトーマツです。

監査補助職員等割合の1位はPwCあらたです。

監査補助職員(B)やその他の事務職員等(C)は、公認会計士や公認会計士試験合格者等と比較して人件費が抑えられると考えられるため、PwCあらたは上手く使用人を活用していると言えるでしょう。

クライアント数ランキング

次はクライアント数に関するランキングを紹介します。

クライアント数は監査証明業務非監査証明業務に分けて紹介します。

監査証明業務のクライアント数は次の通りです(単位:社)。

トーマツEY新日本あずさPwCあらた
クライアント数
(監査証明業務)
3,232(▲64)3,681(▲28)3,638(+3)1,158(▲24)
 金商法・会社法監査880(▲34)901(▲39)782(▲3)145(+4)
 金商法監査12(+2)53(▲3)32(▲2)51(▲1)
 会社法監査1,090(▲22)1,268(▲24)1,375(▲11)436(▲7)
 学校法人監査64(▲4)80(▲7)44(▲2)2(▲1)
 労働組合監査25(▲6)7(▲1)15(▲1)-(±0)
 その他の法定監査528(+20)647(+28)583(+15)193(+16)
 その他の任意監査633(▲20)725(+18)807(+7)331(▲35)

カッコ内は前期比です。

一方、非監査証明業務のクライアント数は次の通りです(単位:社)。

トーマツEY新日本あずさPwCあらた
クライアント数
(非監査証明業務)
3,067(▲17)2,152(▲96)2,037(▲96)1,205(▲58)
 うち大会社等631(+59)596(+45)590(▲33)423(+112)

カッコ内は前期比です。

クライアント数(監査証明業務)ランキング

トーマツEY新日本あずさPwCあらた
業務収入
(百万円)A
83,223
(+2,291)
88,706
(+2,705)
83,296
(+526)
28,013
(+1,909)
クライアント数
(社) B
3,232
(▲64)
3,681
(▲28)
3,638
(+3)
1,158
(▲24)
クライアント当たり業務収入
(百万円/社)A/B
25.7
(+1.1)
24.1
(+0.9)
22.9
(+0.1)
24.2
(+2.1)

カッコ内は前期比です。

クライアント数(監査証明業務)ランキングの1位はEY新日本です。

監査証明業務の業務収入が最も大きいEY新日本が最も多くの監査クライアント抱える結果となっています。

クライアント当たりの業務収入(監査証明業務)の1位はトーマツであり、監査証明業務の収益性が高いと言えるでしょう。

大手監査法人は一層、収益性の高いクライアントを求めていくと考えられるので、監査リスクが高かったり、監査工数に比して監査報酬が低いクライアントとの監査契約は回避するようになるでしょう。

結果として、徐々にですが、クライアント当たりの業務収入は大きくなっていくと勝手に予想しています。

大手4法人ともクライアント当たりの業務収入は前期比でプラスとなっています。

大手監査法人と契約を締結できなかった企業は、準大手監査法人や中小監査法人に流れていくことでしょう。

クライアント数(非監査証明業務)ランキング

トーマツEY新日本あずさPwCあらた
業務収入
(百万円) A
40,452
(+6,792)
15,331
(▲673)
21,985
(▲1,214)
26,842
(▲1,396)
クライアント数
(社) B
3,067
(▲17)
2,152
(▲96)
2,037
(▲96)
1,205
(▲58)
クライアント当たり業務収入
(百万円/社)A/B
13.2
(+2.3)
7.1
(±0)
10.8
(▲0.1)
22.3
(▲0.1)

カッコ内は前期比です。

クライアント数(非監査証明業務)ランキングの1位はトーマツです。

クライアント当たりの業務収入(非監査証明業務)の1位はPwCあらたです。

非監査証明業務のクライアント当たりの業務収入は監査証明業務のそれとは異なり、各法人で金額が大きく異なります。

PwCあらたのクライアント当たりの業務収入は、EY新日本と比較して約3倍にもなっています。

日経225シェアランキング

日経平均株価の算定根拠となる225社のシェアランキングを紹介します。

業種トーマツEY新日本あずさPwCあらたその他
水産(2社)0社1社1社0社0社
鉱業(1社)0社1社0社0社0社
建設(9社)1社5社2社0社1社
食品(11社)4社4社3社0社0社
繊維(4社)1社1社2社0社0社
パルプ・紙(2社)1社1社0社0社0社
化学(17社)2社5社6社2社2社
医薬品(9社)2社2社5社0社0社
石油(2社)1社1社0社0社0社
ゴム(2社)1社1社0社0社0社
窯業(8社)2社3社3社0社0社
鉄鋼(4社)0社1社3社0社0社
非鉄金属製品(10社)3社2社4社1社0社
機械(15社)3社6社4社0社2社
電気機器(29社)7社8社10社3社1社
造船(2社)0社0社2社0社0社
自動車(10社)0社4社3社2社1社
精密機器(5社)1社1社2社0社1社
その他製造(4社)0社1社2社0社1社
商社(7社)3社1社2社1社0社
小売業(7社)2社2社2社1社0社
銀行(11社)6社3社2社0社0社
証券(3社)0社1社1社1社0社
保険(5社)0社2社2社1社0社
その他金融(2社)2社0社0社0社0社
不動産(5社)0社3社2社0社0社
鉄道・バス(8社)2社3社3社0社0社
陸運(2社)1社1社0社0社0社
海運(3社)1社1社1社0社0社
空運(1社)1社0社0社0社0社
倉庫(1社)0社0社1社0社0社
通信(5社)2社0社2社0社1社
電力(3社)1社1社1社0社0社
ガス(2社)0社0社2社0社0社
サービス(14社)3社3社4社3社1社
合計(225社)53社69社77社15社11社

最新の事業年度の有価証券報告書(主に2021年3月期と2020年12月期)から情報を収集しています。

進行期(主に2022年3月期と2021年12月期)で、大塚ホールディングス(トーマツ→あずさ)、東海カーボン(トーマツ→あずさ)、日本通運(EY新日本→トーマツ)等、監査法人の異動が発生しているので、若干シェアに変動あり。

日経225シェアランキングの1位はあずさで、監査シェアは34.2%(77社)となっています。

2位はEY新日本で30.7%(69社)、3位はトーマツの23.6%(53社)となっており、これら3法人で約90%のシェアを占めています。

トーマツEY新日本あずさPwCあらたその他
クライアント数
(シェア)
53社
(23.6%)
69社
(30.7%)
77社
34.2%
15社
(6.7%)
11社
(4.9%)

あくまで225社だけにフォーカスした場合ですが、業種別シェアを確認すると、トーマツは商社や銀行に強みを持っていると言えそうです。

一方、EY新日本は建設、機械、自動車、不動産等に強みがありそうです。

また、あずさは化学、医薬品、鉄鋼、ガス等のシェアが大きくなっています。

日経225の会社別の監査法人、継続監査期間、監査報酬等に興味のある方は次の記事をご覧ください。

【日経225の監査法人一覧(2021年)】大手3法人でシェア約9割
日経平均に採用されている225社について、会社別に売上高等、監査法人、監査継続期間等、監査報酬等を紹介します。ご覧頂くと、日本を代表する大手企業の監査関連の概要を把握することができます。

『その他』の監査法人のクライアント

225社のうち11社が大手監査法人ではなく、『その他』の監査法人が監査をしております。

『その他』の監査法人のクライアントとなっている11社と監査法人名は次の通りです。

業種会社名監査法人名
建設コムシスHD仰星
化学トクヤマ太陽
化学日産化学八重洲
機械オークマ東陽
機械ジェイテクトPwC京都
電気機器京セラPwC京都
自動車スズキ清明
精密機器シチズン時計日本橋事務所
その他製造大日本印刷アーク
通信KDDIPwC京都
サービス任天堂PwC京都

『PwC京都』は『PwCあらた』と同様、PwCのメンバーファームです。

PwC京都は一般に準大手監査法人に分類されますが、比較的、大きなクライアントを抱えており、大手監査法人のような特徴を持っていると言えるでしょう。

なお、準大手監査法人は次の5法人のことを指します(カッコ内は所属するグローバルネットワーク)。

  • 太陽有限責任監査法人(Grant Thornton International)
  • PwC京都監査法人(PricewaterhouseCoopers)
  • 東陽監査法人(Crowe Global)
  • 仰星監査法人(Nexia International)
  • 三優監査法人(BDO International)

詳しくは次の記事をご覧ください。

【準大手監査法人】5法人の存在感は年々増しています。
準大手監査法人とはどの法人でしょうか。準大手監査法人の5法人を明確にした上で、各準大手監査法人の規模(業務収入や人員数等)、監査クライアント、口コミサイトによる会社評価等を紹介します。大手だけでなく準大手に興味のある方は覗いてみてください。

TOPIX100シェアランキング

TOPIX100のシェアランキングも簡単に紹介しておきます。

トーマツEY新日本あずさPwCあらたその他
クライアント数28社20社37社8社7社

TOPIX100シェアランキングの1位もあずさで、監査シェアは37%となっています。

あずさは大規模企業に強みを持っていると言えるでしょう。

日経225シェアランキングでは2位だったトーマツが1位となっています。

まとめ

監査法人ランキング2021 - まとめ(111-3)

最後に簡単にまとめます。

まとめ
  • 売上(業務収入)ランキングの1位はトーマツ。監査証明業務に限定した場合、EY新日本がトップであり、非監査証明業務に限定するとトーマツがトップ。非監査証明割合が圧倒的に高く、また営業利益率の首位となっているのはPwCあらた。
  • 社員の数が多いのはあずさで、特定社員割合が大きいのはPwCあらた。使用人の数が多いのはトーマツで、監査補助職員等割合が大きいのはあらた。
  • クライアント数(監査証明業務)のトップはEY新日本だが、クライアント当たり収入(監査証明業務)のトップはトーマツ。クライアント数(非監査証明業務)のトップはトーマツだが、クライアント当たり収入(非監査証明業務)のトップはPwCあらた。
  • 日経225の監査シェアランキングの1位はあずさ(34.2%)。あずさ(34.2)、EY新日本(30.7%)トーマツ(23.6%)の3法人で日経225シェアの約9割を占める。
  • TOPIX100のシェアランキングのトップもあずさで、あずさは大規模企業を多くクライアントとして抱えている。

いかがでしょうか。

監査法人に対する理解が深まったのではないでしょうか。

今回、ほとんど触れていませんが、実は大手監査法人以外の監査法人もたくさんあります。

上場会社を監査している監査法人の一覧(110法人)に興味がある方は次の記事をご覧ください。

【監査法人一覧】110法人を売上高順に列挙します。
監査法人と言えば、大手監査法人しか知らない人がほとんどでしょう。しかし、上場会社を監査している監査法人は100を超えます。上場会社を監査している監査法人の売上高、被監査会社の数、社員数等をまとめたので、ぜひご覧になってください。