どうも、ITストラテジスト試験(ST)に不合格となったgordito(ゴルディート)です。
- ITストラテジスト試験(ST)の勉強方法を知りたい。
- ITストラテジスト試験(ST)のおすすめの参考書はあるの?
- 実務経験はないと合格は難しいかな?
このような疑問や悩みを解決できる記事になっています。
なぜなら、不合格となったもののITストラテジスト試験(ST)を受験した経験がある私がITストラテジスト試験(ST)の概要、勉強方法やおすすめ参考書等について紹介するからです。
記事を読み終えると、ITストラテジスト試験(ST)の合格への道すじが描けます。
ITストラテジスト試験(ST)の概要
最初に簡単にITストラテジスト試験(ST)の概要を紹介します。
試験区分の概要
図の通り、ITストラテジスト試験(ST)は高度試験の1つであり、基本情報技術者試験(FE)、応用情報技術者試験(AP)の上位に位置する試験となっています。
対象者像
試験団体であるIPA(情報処理推進機構)によると、ITストラテジスト試験(ST)の対象者像は次の通りです。
高度IT人材として確立した専門分野をもち、企業の経営戦略に基づいて、ビジネスモデルや企業活動における特定のプロセスについて、情報技術(IT)を活用して事業を改革・高度化・最適化するための基本戦略を策定・提案・推進する者。また、組込みシステム・IoTを利用したシステムの企画及び開発を統括し、新たな価値を実現するための基本戦略を策定・提案・推進する者
IPA
試験内容
試験の内容は次の通りです。
4つの試験に全て突破することで、ITストラテジスト試験に合格したことになります。
合格率
私が見事に落ちた令和3年(2021年)春期試験の合格率は15.3%です。
合格率はそこまで低くないですが、高度試験の中でも最も難しい試験の1つと言われています。
ITストラテジスト試験(ST)の試験結果
次に私の受験結果を簡単に紹介します。
2021年4月に令和3年春期のITストラテジスト試験(ST)を受験しましたが、結果は不合格でした。
午前I:免除
午前II:80点(合格点60点)
午後I:72点(合格点60点)
午後II:C(合格ランクA)
午前Iは2020年に令和2年秋期の応用情報技術者試験(AP)に合格しているため、試験免除となっています。
午後Iまでは無事に突破したものの、最後の砦である午後IIであっけなく不合格となってしまいました。
まぁ、午後IIは設問3つのうち、2つの設問で文字数が足りていないのでCランクは妥当でしょう。
明らかに準備不足でしたね。
ITストラテジスト試験(ST)の勉強方法とおすすめ参考書
試験に落ちているのに、次の4つの試験別に勉強方法とおすすめ参考書を紹介しちゃいます。
各試験の内容は、過去問(IPA公式Webサイト)で確認してください。
サラッと眺めるだけで、どのような試験なのか理解できます。
午前I
応用情報技術者試験(AP)の午前試験の問題80問から、抜粋した30問が出題されます。
つまり、午前I対策は応用情報技術者試験(AP)の午前試験対策と同じです。
次のような総合的な参考書を1冊購入し、全体をなんとなく理解する必要があります。
私は基本情報技術者試験(FE)受験の際に「キタミ式」を購入し、応用情報技術者試験(AP)受験の際は「合格教本」を購入しています。
参考書を数回流し読みしたら、過去問(IPA公式Webサイト)を解いてください。
何年か分の過去問を解いて、毎回合格点をある程度上回るようであれば、試験対策は十分でしょう。
もし心配であれば、次の参考書で学習しても良いと思います。
各過去問に対する解説がしっかりしているので、理解を深めるには役立ちます。
午前I試験で不合格となる受験者も一定数いるので、油断は大敵ですね。
なお、午前Iには免除制度があり、次のいずれかを満たせば、その後2年間は受験が免除となります。
- 応用情報技術者試験合格者
- 高度試験又は支援士試験合格者
- 高度試験又は支援士試験の午前Iで基準点以上の成績を得た者
詳しい説明は省きますね。
午前II
午前IIからITストラテジスト試験(ST)特有の試験になります。
午前II対策は、いきなり過去問演習で良いです。
過去問を解いて、わからない問題があれば、グーグル先生に聞きましょう。
その作業を数年分繰り返すことで、合格ラインに到達します。
もし、不安であれば次の参考書で過去問を解いて解説を確認しましょう。
午前II対策と言っていい内容が200ページほどあるので、しっかりと準備ができるでしょう。
こちらも最新版が発売される予定なので、購入時は注意してくださいね。
午後I
ここからITストラテジスト試験(ST)の本番が開始されるという感じです。
午後IはIT知識がほとんど必要ありません。ただの文章問題です。
ですが、簡単に満点解答が書けるような文章問題ではありません。
問題文と設問を行ったり来たりしながら、う〜んと悩む時間が続きます。
受験者にできることは、より多くの受験者が書きそうな解答、出題者が欲している解答が何かを考えて、それをひねり出す努力をすることです。
午後I対策も、午前II対策と同様、いきなり過去問演習で良いでしょう。
2、3年分の過去問を解けば、大体の傾向がわかります。
しっかりと準備がしたいのであれば、先ほど紹介した参考書を使ってみてください。
午後II
午前I、午前II、午後Iは試験対策をしなくても突破できちゃう人がそれなりにいると思いますが、午後IIだけは例外です。
しっかりと準備してください。
オーソドックスな問題が出題される可能性が高く、どれだけ準備したかで合否が決まる試験です。
出題パターン
次の通り、なんとなくの出題パターンは決まっています。
設問 | 文字数 | 問われる内容 |
ア | 800字以内 | ・事業概要 ・事業(or業務)特性 ・課題 ・目標 ・戦略 |
イ | 800字以上1,600文字以内 | ・検討内容 ・実施内容 ・困難 ・工夫 |
ウ | 600字以上1,200文字以内 | ・説明 ・評価 ・改善策 |
出題パターンが決まっているので、事前に骨格を準備しておくのが得策でしょう。
ただし、試験では問題文や設問の1つ1つの言葉の意味を理解して(勝手に解釈しないで)、問われていることに対して正確に解答する必要があります。
準備したものを吐き出すだけでは書き終えてもランクAにはなりません。
時間との戦い
いくら事前準備をしたって、問題によって問われ方は異なるので、的確に解答するのには時間がかかります。
設問ア〜ウ以外に、「論述の対象とする構想、計画策定、システム開発などの概要」に関する事項を記入して提出する必要があります。
その質問項目は15個ほどもあり、しかも実務経験がなければ上手く記入できない項目もあります。
書く内容については、オーソドックスな問題が出た場合を想定し、事前準備するのが良いでしょう。
私は、試験当日に次のような項目の記載に手間取りました。
・総工数( )人月
・総額( )百万円
なぜかというと、 私にはシステム開発の経験などはなく、私が記載している個別システムはどのぐらいの工数がかかり、いくらになるのか見当もつかなかったからです。
また、私は実際の試験時間と同じ2時間で文章を書く練習をしませんでしたが、練習しておいた方が良いです。
しっかりとした事前準備なしに、2時間以内に満足のいく答案を書くのは至難の技だということがわかるでしょう。
おすすめ参考書
私は勉強する時間がなかったので購入せず、本屋で立ち読みしただけなのですが、次の参考書が午後II対策としては良さそうでした。
過去問に対する模範解答があるので、どのような感じに書けば良いのかなんとなくわかります。
次回のITストラテジスト試験(ST)を受験するかはわかりませんが、受験するならこの参考書を入手し、しっかりとした事前準備をするでしょう。
実務経験がなくても、論文事例をベースに想像力を働かせて、自分なりの事例を作り上げることはできると思います。
事実、ITストラテジスト試験(ST)の合格者の最低年齢は20歳を下回ったりするので、実務経験が皆無でも合格論文を書くことはできるでしょう。
まとめ
最後に簡単にまとめます。
いかがでしょうか。
ITストラテジスト試験(ST)の合格への道すじが描けるようになったのではないでしょうか。
午後II対策に重点を置いて、悔いのない試験としてくださいね。