どうも、公認会計士として監査法人に勤めていたgordito(ゴルディート)です。
- 公認会計士の仕事内容がイメージしにくい。
- 多くの公認会計士が勤務する『監査法人』や『監査業務』を理解できるドラマはないの?
このような疑問や悩みを解決できる記事になっています。
なぜなら、監査法人や監査業務について少しは理解が進むのではないかと考えられるドラマを紹介するからです。
記事を読み終えると、監査法人や監査業務をテーマにしたドラマを視聴できるようになり、公認会計士に対する理解が深まります。
公認会計士のドラマを紹介する前に・・・
多くの公認会計士が勤務しているところは『監査法人』になります。
公認会計士試験に合格した人たちの多くは、まずは『監査法人』に就職します。
徐々に監査法人から転職していくものの、それでも公認会計士の半分弱は、監査法人に所属しています。
公認会計士・監査審査会が公表している令和2年版モニタリングレポートによれば、令和2年3月末(2020年3月末)時点で『監査法人』に所属する公認会計士は43.6%になります。
なお、監査法人所属者数13,851人のうち、10,659人(77.0%)は大手監査法人に所属しています。
モニタリングレポート上、次の4法人のことを指します。
- 有限責任監査法人トーマツ
- EY新日本有限責任監査法人
- 有限責任あずさ監査法人
- PwCあらた有限責任監査法人
そして、『監査法人』に所属する公認会計士が主に従事しているのが『監査業務』です。
つまり、公認会計士の約半分が所属する『監査法人』と『監査業務』のことが理解できれば、『公認会計士』をある程度理解したことになります。
『監査法人』や『監査業務』をテーマにしたドラマは少ない・・・
しかし、『監査法人』や『監査業務』をテーマにしたドラマは少ないです。
『医者』や『弁護士』と異なり、『公認会計士』を題材にしても面白くなく、視聴率が取れないのでしょう。
話しが逸れました。
視聴率が取れないだろう『公認会計士』をテーマにし、果敢にもドラマ化した2本の作品を今回は紹介します。
公認会計士のドラマ
今回、紹介する2つの作品を視聴すれば、『監査法人』や『監査業務』について少しは理解ができると思います。
そのため、『公認会計士』に興味のある方はぜひご覧になってください。
公認会計士のドラマ 1 :『監査法人』 NHK
1つ目は、NHKで放送された土曜ドラマ『監査法人』です。
概要
概要は次の通りです(NHKのWebサイト)。
ストーリー | 日本経済がバブル崩壊の後遺症を引きずる2002年、 公認会計士・若杉健司が勤めるジャパン監査法人では、 企業を救うためには多少の粉飾は見逃そうという「なれあい監査」派と、 いかなる不正も認めない「厳格監査」派による二つの大きな意見対立がありました。 そんな中で、若杉は大手企業の粉飾を発見。 やがてそれが財界、金融界を巻き込んだスキャンダルに発展し、 若杉たちも巨大なうねりに飲み込まれていきます。 |
放送期間 | 2008年6月14日〜 |
放送回数 | 6回 |
キャスト | 若杉健司(塚本高史) 山中 茜(松下奈緒) 小野寺直人(豊原功補) 篠原勇蔵(橋爪 功) 井上 涼(阿部サダヲ) 等 |
おすすめ度
ドラマとしての完成度が高く、おすすめ度は高いです。
ナレーションや音楽が2013年に放送された『半沢直樹』を連想させるものがあり、本格的です。
少し古いですが、『監査法人』や『監査業務』をなんとなく理解するには最もおすすめするドラマになります。
感想
監査法人に勤務していた身からすると、次の通り、ツッコミどころは満載です。
●クライアント先への訪問方法
黒塗りのセダン複数台でクライアント先(監査先)に訪問していますが、現実的にはありえない。通常は電車やタクシーを利用してクライアント先に伺います。
●クライアントの社長の出迎え
一部上場の大企業の場合、期末監査の初日にクライアント先の社長直々に監査法人の監査人を出迎えることはまずありません。
●代表社員の関与
監査法人の代表社員(パートナー)が期末監査の初日から先頭に立って監査チームを指揮することも大手監査法人ではまずありません。
●独立性
親友が社長をやっているクライアントの担当パートナーになることは独立性の観点から非常に稀。サイナー(監査報告書にサインする社員)から外されるのが普通でしょう。
●期末監査の期間
期末監査が1日で終わっているように感じる視聴者の方もいると思うが、通常、1日では終わりません。
●監査法人の責任
監査法人の社員が『財務諸表を承認しない』と言っているが、承認するかしないかの権限は有していません。あくまでも、クライアントが作成した財務諸表が適正か否かについて意見を表明する責任を持っているのみです。
●密告電話
密告電話は現実的にもありえますが、非常に稀だと思います。
●往査時にゴルフバッグ持参
『ぬるま湯監査』を表現したいのだと思いますが、期末監査の初日にゴルフバッグを持って往査することはありえません。
視聴できる動画サイト
既に契約している方であれば無料で視聴可能です。契約をしていない方は1回分を220円で視聴するか、全6回を『まるごと見放題パック(990円)』で視聴するかになります。
●U-NEXT
Netflix、Hulu、Amazonプライムと並んで人気のU-NEXTなので、既に契約している読者の方も多いことでしょう。
既に契約している方であれば無料で視聴可能です。
契約していない方は、U-NEXTの無料トライアルに申し込むことで無料で視聴が可能です。
というのも、無料トライアルに申し込めば1000ポイントもらえ、その1000ポイントでNHKオンデマンドの『まるごと見放題パック(990円)』に申し込めるからです。
無料期間が過ぎると月額1,990円(税抜)かかります。
そのため、無料トライアル期間でドラマを見終わったら、期間中に必ず解約するようにしましょう。
公認会計士のドラマ 2 :『女子大生会計士の事件簿』 BS-TBS
次に紹介するのは、BS-TBSで放送された『女子大生会計士の事件簿』です。
概要
ストーリー | キュートな女子大生会計士・藤原萌実と、入所一年目の新米会計士補・柿本一麻が、 監査の先々で出くわす奇妙な事件。 粉飾会計、会社乗っ取り、クーポン詐欺などバラエティ豊かな謎を解くうち、 会計の仕組み、会社の仕組み、そして経済の仕組みがみるみるわかる! 面白くてためになる、かつてない超実用的ビジネス・ミステリ。 |
放送期間 | 2008年10月8日〜 |
放送回数 | 12回 |
キャスト | 藤原萌実(小出早織) 柿本一麻(竹財輝之助) |
おすすめ度
先ほど紹介した『監査法人』と比較すると、かなりライトでポップなドラマになっています。
キャストを見てもわかる通り、出演者の小粒感は否めないですが、肩の力を抜いて視聴できる点が良いです。
また、懐疑心を発揮して不正を見抜いていく様が『監査』っぽいので、おすすめできます。
なお、このドラマはミリオンセラーとなった『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』の著者である公認会計士の山田真哉さんが書いた小説を原作にしています。
私は公認会計士試験の受験時代に小説を読破しました。
なお、主人公もえさんのような会計士は監査法人にはいませんでした。
感想
先ほどのドラマ『監査法人』と同様、ツッコミどころは多いです。
●女性の服装
主人公の女子大生会計士の服装がものすごく派手だが、監査法人に勤務する女性はもっと落ち着いた服装で出勤しています。
●資料の扱い方
1日の仕事の終わりで、監査調書やクライアントから借りていると思われる資料を投げて片付けているが、そんなことはしない。当たり前ですが、クライアントからお借りしている資料については丁重に扱うのが鉄則なので、投げることはありえません。
●監査報告
不正を暴いて、口頭で『監査報告終了〜♪』と言っているが、そんな簡単に終わらせるわけではなく、監査報告書(書面)にパートナーのサインを入れた上で提出します。
視聴できる動画サイト
ちょっと調べたところによると大手の動画サイトでは視聴できそうにありません。
おすすめ度は、先ほどの土曜ドラマ『監査法人』よりも落ちるので、小説を読むのが良いかもしれません。
TSUTAYAで借りるか、ブルジョワな人はDVDを購入しても良いですね。
まとめ
最後にまとめておきます。
- 公認会計士の半分は『監査法人』に勤務し、『監査業務』に従事している。
- 公認会計士を理解するには『監査法人』、『監査業務』を理解すればよい。
- 『監査法人』や『監査業務』をテーマにしたおすすめドラマは2作品
- 特に土曜ドラマ『監査法人』がおすすめ。
- 『女子大生会計士の事件は』は動画サイトでの視聴が難しく、小説を読むのが良い。
いかがでしょうか。
監査法人や監査業務をテーマにしたドラマがわかったのではないでしょうか。
ぜひドラマを視聴し、公認会計士に対する理解を深めて頂けると嬉しいです。
最もおすすめできるドラマ『監査法人』はU-NEXTの無料トライアルで無料で視聴可能です。